嫁の肺ガン闘病記&夫の介護記

肺ガン発覚〜闘病〜入籍〜再発 ALK肺ガン嫁とその夫の記録

呼吸状態悪化。全身状態の改善の難しさ。

夫です。

 

昨日今日と点滴によるムクミが酷く、肺水腫も悪化して痰が多くでる状態が続いて、体内酸素濃度が悪化してしまいました。人工呼吸器の設定酸素量もかなり高く設定しなければ息がくるしい状態で、人工呼吸器からの離脱が難しい状態となってしまいました。

 

主治医によると利尿剤をやめたため悪化したとのことです。(なぜ利尿剤をやめたのはよくわかりません。先週も利尿剤をやめて同じことがおこっていました。)

また、カニューレの定期交換で気管の切開口から出血が酷く、ここ二週間血痰がでている状態です。肺水腫と傷口からの出血で呼吸難が続いている状態です。

 

主治医に点滴を減らすこととカニューレの交換を止めることを要望しましたが、栄養状態が悪くなり、やせ細ってしまうため難しいとの回答でした。カニューレの交換についても感染症予防のため必要だとのことです。

 

点滴による水分を減らすため口からの食事が非常に重要になりますが、腸がガスでパンパンにはっているため食事もかなり難しい状態です。下剤により改善を促しているようですがこちらもなかなかうまくいきません。

 

こういった状況が数ヶ月続いていて妻の精神状態も限界に近くなってきている感じがします。

私としては1日に1リットル(800kcal)入れている栄養剤点滴を止める(もしくはかなり減らす)しか道がない様に思っています。確かに今の食事量(流動食。昼のみ、10口くらい食べているだけ)と鼻から胃に入れたチューブからの朝夜の液体食(300kcal )だけでは一端やせ細ってしまうかもしれませんが、それで呼吸が楽になりむくみがとれて動ける様になるのであれば、今よりQOL(quality of life)は高いのではないかと思うのです。

 

今の悪循環をまとめるとだいたい以下になります。

 

栄養剤、ステロイド、抗生剤、利尿剤の点滴。

↓ 

水分過多。ムクミ。肺水腫。痰がたくさんでる。

呼吸難。人工呼吸器から離脱できない (←カニューレ交換による肺への血液流入も原因。また、呼吸する筋力低下も原因。)

動けない。(←ムクミ。副作用の影響もある。)

腸にたまったガスが改善しない。(←まともな食事(食物繊維の接種、腸内フローラの改善が出来ていないなど)がとれていないことも原因。)

口から食事がとれない。(←人工呼吸器により食物の飲み込みが困難になっている為もある。)

栄養剤の点滴が必要。(←免疫チェックインポイント阻害薬の効果を継続する目的もある。)

 

こういった複雑な悪循環が続いています。

せめてステロイドや抗生剤を口から錠剤で摂取できれば少しましにと思うのですが。。

 

 

 

 

 

 

 

体幹神経麻痺、甲状腺異常。

夫です。

 

昨日今日と妻の呼吸状態が悪く、人工呼吸器をつけた状態でもspo2が90台前半までさがってしまいました。主治医によると利尿剤を変えたことが原因で肺に水がたまりやすくなり、呼吸状態が悪化したようです。利尿剤を元に戻すと酸素濃度は改善しました。

 

運動能力(特に体幹)が改善しないのはやはりヤーボイ+オプジーボの副作用のようで、中枢神経麻痺や甲状腺異常も副作用として起こっているようだとの話がありました。

確かに、握力は割と戻ってきているのに対し、未だに寝返りがうてなかったり、呼吸する筋肉が弱かったり、筋肉が痙攣するのは神経系にダメージを受けている感じがします。

 

ですので次のヤーボイ投入はしばらく延期にする方針となりました。

 

ただ、妻と同じ様な運動障害や神経麻痺が副作用として強く起こっている他の患者さんはヤーボイ+オプジーボがガンにもよく効いているとのことで、薬を入れて効き始めてから薬を入れるのをやめて(無治療で)もガンがほぼ消滅した方もおられるようです。もしくは治療をやめてもガンの悪化が非常に緩やかになったとのことです。

 

ですので、腫瘍マーカーがあがるまでしばらく治療をやめて、副作用の改善に専念することなりました。

 

二週間ほど前にコメントいただいた内容(ヤーボイ+オプジーボはファーストラインのみしかつかえない(保険適用でない)はずなのにどうやって処方してもらったのですか?という質問)について、遅くなりましたが今日主治医に聞いてみました。

主治医は「ファーストラインしか保険適用でないことは承知していたが、命には代えられないので無視しました」とのことでした。

確かにあとで保険適用の取り消しとなる可能性はありますが、主治医はちょうど病院を転院したので、新しい病院ではファーストライン扱いとしているので問題ありませんとのことでした。今回も主治医に妻の命を救っていただきました。感謝の言葉もありません。

主治医が言うには「意外にファーストラインでなくても(保険適用扱いで)いけるんです。」とも言っていたので、世の中にはそういう融通を効かせてくれる医師も少なくないかもしれません。質問者様にはあまりお力になれなかったかもしれませんが、ご参考ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

cea50台!!

夫です。

 

大分の母からの情報では、今週の腫瘍マーカーは50台に下がったとのことです。今まではヤーボイを入れたすぐあとに効果が大きくでて、オプジーボのみのフェーズ(ヤーボイ+オプジーボオプジーボのみを三週毎に交互に入れるレジメンになっている)のあとは効果が薄れたり、先月は悪化したりしましたが、ここにきてオプジーボ単体の効果も出てきたのかもしれません。

今週のマーカー検査が悪化していなかったことはとても大きいことのように思います。

 

今週から始まった流動食も頑張って半分以上食べているようです。

 

人工呼吸器は夜はつけているようですが、はずす時間も増えているようです。来週、嚥下造影検査をするようです。食べ物の飲み込みを確かめる目的だと思われます。

 

ガンになった患者さんやその家族は、健康な人よりは辛く、不幸な状態になるのは、言ってしまえば当たり前ですが、意外にも、患者さんやその家族は「よいこともあります。」と言っているのをよく見聞きします。

その意味はガンにならないと理解するのは難しいのですが、思い返せば闘病を支えるこの4年間よいことも少しあったように思います。そう思わなければやってられないという一面もあるのですが、どうもそれだけではない。

 

耐え難いほどの苦しみ、絶望も幾度となくありました。その数よりはすこし少ないですが同じくらいの希望と喜びもあったように思います。それは健康で平凡な毎日の中では得られないものです。

 

考えられないようなどん底から、回復への道をたどっている妻を見て、今がその何度目かの希望と喜びの時の一つなのだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自発呼吸3日目。流動食開始。

夫です。

 

今日で人工呼吸器を外して3日目ですが、ここのところ、夜、息が辛くて眠ることが出来ていないので一旦また人工呼吸器をつけることになったようです。

 

何日か前から味噌汁を少し飲めるようになったのですが、昨日からは固形物(納豆。セブンイレブンの。←納豆のなかで意外に一番うまい)を少し食べ始めました(納豆菌が腸内フローラに良さそうということで納豆を選択)。固形物をたべるとお腹がきついと言っていますが、栄養点滴(水分)によるムクミが酷いので頑張って食べれるようになって、点滴を減らせるようにしようとがんばっています。月曜日から病院の流動食を開始することになりました。

 

昨日は立つ練習もしたようで、支えられながらですが数秒立てたようです。2ヶ月前、まぶたを開けることすら出来なかった状態からよくここまで頑張ったと思います。

 

カニューレの弁がつらいといっているので、もう少し楽に呼吸できるタイプのものがあればいいのですが、調整がむずかしいようです。

 

当面の目標としては以下のようになるでしょうか。

 

人工呼吸器をはずす時間を増やす。

自発呼吸する力が回復する。また、カニューレ(カフ)の圧迫から解放されて食べ物が飲み込めるようになる。

固形物を食べられるようになって、栄養剤点滴をはずす。

ムクミがましになる。

リハビリが効果的に出来るようになる。

お腹がすくようになり、量を食べられるようになる。

 

といったところでしょうか。

まだまださきはながいですが、がんばるしかありません。

 

 

 

 

人工呼吸器取り外し練習再開。

夫です。

 

睡眠薬をやめてから妻の状態はだいぶよくなったように思います。まず、手足の痙攣がなくなりました。あと寝ぼけた様子もなくなり意識が明瞭になりました。

 

主治医によると呼吸の状態があまりよくなっていないのと、運動能力の低下、左腕の炎症はいずれもヤーボイ+オプジーボの副作用の可能性があるとのことでした。

同じ治療を受けている他の患者さんにも多かれ少なかれ部分的な運動能力低下、筋力低下が見られるとのことです。また、炎症も起こることがあるとのことでした。ただ、一時的なことがおおいようです。

 

数日前から一日に一時間ほど人工呼吸器を取り外して、気管切開口のカニューレに吸気だけが出来る弁のふたをして、カフから空気をぬくことで呼吸(排気)を口鼻から外に出す、自発呼吸をする練習をしています。この弁をつけることで呼気が声帯を通るので会話もできます。

弁からの吸気口のあたりに酸素を噴き出して体内酸素を調整します。

 

この方式は会話が出来るのはいいのですが吸気の通り道と呼気の通り道が狭く、見るからに呼吸が辛そうにも見えます。いっそのことカニューレすべて取り外すことはできないかと確認しましたが、いざという時に人工呼吸器がすぐに装着出来ないのでリスクがあるとのことでした。 

妻の場合、発声用の弁をつけても、spo2は100を保持出来ており、呼吸苦の原因はCO2の吐き出しがたりてないということですので、気道を大きくとって息を吐き出せるような状態にしてあげる必要があるようにおもいます。また、横隔膜の筋肉(牛肉で言うとハラミ、サガリ)の筋力が落ちているのと、癌の影響で肺が固くなっているためか呼吸する力が相当にいるようです。

ですので、いずれにしても呼吸する力を鍛えるリハビリする必要がありそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人工呼吸器取り外し。発声。

夫です。

 

今日は人工呼吸器を取り外して、(おそらくカニューレをかえて)気管切開口に蓋をして一時間ほど自力で呼吸する練習をしたようです。のどに蓋をすると空気が声帯を通り肉声で会話出来る状態になったので電話で会話することが出来ました。実に5ヶ月ぶりの夫婦の会話です(筆談除く)。。

 

まだ、人工呼吸器をはずすと息が少しきついようですが、なんとか会話を継続できるようでした。やはり声をきくとだいぶ回復したと感じます。

 

早く歩ける様になりたい、と言っていたのが印象的でした。歩けるようになってコンビニにいきたいとも言ってました。なぜにコンビニ?!要求すくね?!と思いましたがまずは身近なところから、という意味でしょうか。。

 

あと、家族や親戚にも(母の助けを借りて)電話をしたようです。みんな同じく喜んでいました。

 

昨日は睡眠薬なしで眠れたようで、痙攣もおさまっているといってましたので、だいぶ調子がよくなっています。

 

今一番辛いのはお腹の張りで、栄養剤の胃への注入が辛いといって、一旦やめててもらっているようです。食べれるようになるのはまだかかりそうです。

 

まずは自力で息をして、動ける様になれば、胃腸も動き出し、食べれるようになるのではないかと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

cea75!!

夫です。

 

昨日は左手が赤く腫れ上がっていて、手足の痙攣もかなりあって、人工呼吸器の呼吸状態異常を示すアラームも頻繁になっていて、今日の腫瘍マーカーはかなり悪くなっていることを覚悟していましたが、なんと75までさがってるとの連絡がありました!腕の腫れは炎症によるものだったようで、痙攣も今日は少しましだったようです。

 

昨日はかなり状態が悪かったので、ショックで今日は朝から仕事が手につかなかったのですが、腫瘍マーカーが下がった連絡を受けて(嬉しさで)やっぱり仕事が手につきませんでした。。

 

とはいえまだまだ呼吸状態も悪く、全身の関節や筋肉も弱っているのでまだまだこれからといった感じですが、ガンさえよくなればなんとかなるはずです。

 

ですので、免疫治療が効いているとのことで新薬への移行はまだ先になりそうです。

4月末には一端ceaが190まであがったのでヤーボイに対する耐性が出来てしまったかと心配しましたが、今回はかなりさがっているので、耐性はまだ出来ていないのかもしれません。

これまで使ってきた分子標的薬は一旦耐性が出来ると悪くなる一方でしたが、免疫チェックポイント阻害薬は単純にそうではないのかもしれません。少し不思議な薬です。