嫁の肺ガン闘病記&夫の介護記

肺ガン発覚〜闘病〜入籍〜再発 ALK肺ガン嫁とその夫の記録

大分か兵庫か@コロナ渦

肺ガンになって以降、幾度となく"選択"を迫られます。
いつも与えられる検討期間は短く、大切なものや失いたくないものを手放す覚悟も必要、重い"選択"です。

しかも毎回、天秤の片方には "命" が必ず乗っている。


今、世の中で蔓延しているコロナウィルス。
このために、県外からの患者を治療する事が病院の方針上厳しくなってきている、との事でした。

今回わたしに迫られている"選択"は、
このまま大分県の病院で治療し続けるか、それとも兵庫県の病院へ転院して治療するか、です。
現在、外来のたびに兵庫県大分県を、公共交通機関を利用して移動しています。
もちろん最大限のコロナ感染予防対策はしています!
でもだからといって、県外からきた人間が出入りするのを、病院側も見過ごすわけにはいかない。

病院内にいるスタッフや患者さん達、何より自身の身を守る手段として一番良い"選択"は、わたしが兵庫県の病院へ転院する事です。

ただ、この3年間のわたしの治療と経過や方針を全て理解していて、わたしの気持ちの変化まで察してくれる主治医を離れて、兵庫県の新しい主治医のもとで治療する事に、正直不安しかありません。
間違えて欲しくないのは、兵庫県に良い医者がいない、という話ではありません!
大分県より人口の多い兵庫県です、良い医者の人数もそれに比例してると思います。

カルテデータを見たら、今までの経歴を新しい主治医が理解する事は可能でしょう。
でも3年間主治医にぶつけてきた私の感情とか、治療法が変わるたびに、あぁだ!こぅだ!と主治医と話し合ってきた事とか、ぜんぶひっくるめて"信頼"が確立しています。

治療は、まず患者の病状を確認して、その病状を治すための薬の選択肢を医者が提示し、どれを選択するか患者本人と話し合って決めます。
選択肢も患者の要望次第で、医者の思わぬ方向へ広がる事もあります。

治療方針で第一に優先されるのは、患者本人のQOL(Quality of Life)です。
そのためには、投薬する抗がん剤の量も、コーヒーのブレンドのように患者個人に合わせてくれます。(※あくまでもわたしの主治医の場合です)
個体差のある患者一人一人に寄り添った治療ができる主治医て、すごくないですか?

そんな大きな"信頼"を手放して、兵庫県の病院へ転院する事がわたしにできるのか。。。

"命"と"信頼"を天秤に乗せて、
まだ選択できずにいます。


つづく